稲城市の全児童・生徒に 脊柱側わん症早期発見のためのモアレ検査の実施を!(村上洋子のいきいきレポートNO.3より)
●脊柱側わん症は脊柱が側方に曲がったり、ねじれてしまう病気です。8割以上が原因のわからない「突発性側わん症」で初経前後の女子に多く、小学校4年生から中学校3年までの間が特に注意を要すると言われています。
●学校において検診を行うことが義務付けられていますが、検診方法に昭和54年から導入されたモアレ検査という方法があります。身体に光を当て表面形状のひずみを見ることで、ほぼ発症率に近い発見率が達成されています。この検査は光を当てるだけで体になんら影響を与えることなく確実に異常を発見できる優れた方法です。
●このモアレ検査を小学校で1回、中学校で1回全児童・生徒に実施している自治体が増えています。近隣では多摩市、日野市、調布市、狛江市がすでに小・中学校での2回全員実施を行っています。
●稲城市では定期健診で学校医が視触診を行い、側わん症の疑いがある児童生徒はモアレ撮影を行い、異常が見つかった場合にはⅩ線撮影を実施し治療に繋げるという検診方法がとられています
●多くの再検診抽出をしている学校と、再検診者ゼロの学校もあり、差が大きいことがわかります。
平成27年度、市内の2人の中学生が脊柱側わん症の手術を受けています。発症や進み具合には非常に個人差があるとはいうものの早期発見が最も大事です。一回の全員実施にかかる費用は一人千円程度、1学年800人として80万円前後です。実現できない金額ではありません。
●発見率の高いモアレ検査の全員実施で子どもたちの健康を守っていくべきと考えます。
■過去3年間の再検診抽出数
Q)学校からの意見や要望は? A)平成23年度から毎年、校長会を通じて脊柱側わん症モアレ検査の全員実施の要望が出されている。
Q)市長の見解は? A)脊柱側わん症の早期発見に一定の効果を認めるものの、成長期においては進行が速いことが見受けられることから、一定の時期に全員を検査したことにより病気の発見ができるものではない。今後とも、全員実施については、その効果を含めて研究していく。 |