「全国に誇る若葉台地区の景観と環境の保全並びに将来の若葉台地区の高齢者や子育て支援にむけた若葉台小学校なかよし校舎跡地の土地利用方針等の見直しに関する陳情」
第5号陳情 「全国に誇る若葉台地区の景観と環境の保全並びに将来の若葉台地区の高齢者や子育て支援にむけた若葉台小学校なかよし校舎跡地の土地利用方針等の見直しに関する陳情」に賛成の立場で討論をしました。
(討論要旨)
若葉台自治会では、8年間に渡って「若葉台小学校なかよし校舎」として利用されてきたこの建物と小学校の児童を地域ぐるみで見守ってきました。
そのような経緯もあり、愛着のあるプレハブ校舎自体をそのまま残してコミュニティ活動に資する施設として使用したいという地域住民や小学校保護者の根強い要望もありました。
自治会では住民に対するアンケート調査や自治会すべてのグループ会議の議題として住民の意見をまとめ、平成27年5月には市長宛て要望書を提出し市の担当者と面談、市議会議長宛てにも要望を提出し議長・副議長と面談、そして所有者でありますUR都市機構にも要望書を提出し、URとは数回に及ぶ交渉を約2年に渡り行い、それらの経緯を自治会通信や自治会総会で会員に報告をしてきました。
当初からあった「市が買い取り公共施設に」という要望は「厳しい財政状況の中、市として対応は難しい」という回答でしたので、所有者であるURに対して要望を伝えて行こうと交渉を重ねて来ました。
URは自治会からの8項目の要望のうち、高さ制限15メートルを遵守事項とし、その他6項目を事業上の留意点に盛り込み募集を開始いたしました。しかし、落札したダイヤモンド地所から示された計画は住民にとって受け入れがたいものでありました。小学校と周辺の戸建て住宅の間に、敷地一杯に立ちはだかる壁のようなマンション計画であったからです。
これまで、小学校の西門の子どもたちの出入りや、学童保育の子どもたちを見守ってきた住民からの視線が遮られ、小学校から六中へと続く遊歩道は、い
かにもマンションの裏手というような、若葉台の風光とは調和しがたいものになってしまいます。敷地ギリギリまでベランダが接するような建物の配置に、落下物の危険や、校庭や学童施設への日照の問題、特に冬場は日陰になる部分の遊歩道の凍結の危険、駐車場の出入り口設置による交通安全上の心配、また、小学校の教育活動上の音や砂埃等に対する苦情の心配などもあり、小学校の保護者からも懸念が寄せられています。
都市計画法や建築基準法だけでは住民の希望は保障されないということが、またしても明らかになった今回のマンション建設問題について、まちづくり条例や第三者機関も整備されていない稲城市の現状では、住民の頼るところは行政と議会です。市はURに対して住民との充分な協議がなされないうちは売買契約を行わないよう強く申し入れを行ったと聞いております。
緑豊かで、素晴らしい若葉台の街並みや景観と、周辺の住宅及び学校施設における良好な環境を維持していきたいという住民の願い、今、このタイミングで、どうしてもマンション建設計画に待ったをかけたい、という住民の切実な願いに、議会としても協力すべきと考え、この陳情に賛成いたします。
★結果は賛成9票、反対12票で不採択となり、議会最終日9月29日にURとダイヤモンド地所は契約締結を強行しました。現在住民は要求の実現に向けてダイヤモンド地所との交渉を継続しており、稲城・生活者ネットワークはこれを支援していきたいと思います。