福島 行政視察  総務委員会 7/9・10・11 

行政視察 総務委員会 7/9・10・11 

「大規模災害後における被災者の生活再建の課題・復興に向けた取組み」

石巻市は、東日本大震災時、市内の平野部の三割が浸水、死者3182人、行方不明者419人を出しました。校庭で児童が津波に巻き込まれた大川小学校は石巻市にあります。

住居を高台に移転し低地は事業所等に使用する復興基本計画に沿って新しいまちづくりが進められていました。

名取市は、沿岸部の閖上(ゆりあげ)、下増田地区に津波の被害が集中しました。

屋上に避難できる高層の復興住宅を建設中ですが、仙台市のベットタウンとして震災前から開発中の高台の住宅地に住宅を再建する人が多く、復興計画を途中で変更しています。しかし、人口は回復し、震災前を上回っています。

飯館村は「日本で最も美しい村」連合に加盟し、畜産を柱に花や野菜を育てる農業が主産業であり、農家の女性をヨーロッパの研修に送り出す「若妻の翼」など進取の気性に富んだ村でした。

しかし、福島第一原発の爆発により村全体が計画的避難区域に指定され全村避難。平成29年に一部を除き避難指示解除となりました。平成30年4月には小・中学校と認定こども園を再開、幼児を含む104名が村外の避難先等から通学していますが村の大部分を占める山林の放射線量はまだ高いままです。

 

全ての原発を廃炉に!住民の生活再建を最優先に!

二つの視察を終えて、同じ被災地でも、石巻市や名取市と異なり福島では放射能と東電の補償金という課題が加わり住民同士が分断されているという印象を強く感じました。

飯館村の菅野村長は「放射能に対する考え方は人それぞれ」と帰村を推進していますが、そうであるなら帰村を選ばないのも住民の権利。それぞれの生活再建を支えて行くべきだろうと思います。

そして、私たちにできるのは原発に依存しない暮らし方と政策を選ぶこと、被災地を見続けていくことです。

放射線量を測定するモニタリングポスト撤去の動きがありますが、現地の声を聴き、稲城・生活者ネットワークはこれに反対していきます。